~面接・小論文対策~トゥレット症について
医学部受験生の皆さん、こんにちは!
大教大池田出身、関西学院大学商学部4年の安田です(^^)
突然ですが、皆様はチック症、トゥレット症をご存じですか?
チック症とは、不規則で突発的な体の動き(運動チック)や発声(音声チック)が本人の意思とは関係なく繰り返し起きてしまう症状です。
運動チック:まばたき、首振り、肩すくめ、体をたたく
音声チック:咳払い、叫び声、唸り声、鼻すすり など
このような運動チックと音声チックの両方が1年以上にわたってみられるとき、トゥレット症候群と診断されます。
名前は知らなくても、このような症状の方を見かけたことがある人は多いのではないでしょうか。
トゥレット症は人口1000人あたり3~8人に認められている症状であり、神経発達症に含まれます。
また、発症年齢18以下とされますが、4~11歳で発症することが多く、特に7歳前後に最もよく認められます。
未だ根本的な原因の究明は進んでおらず、日本に有効性が認められた薬(承認薬)はありません。
そのため、トゥレット症患者は治療法を見つけると共に、チックと上手く付き合っていく事が大切になります。
手を縛る、足に分散させることでチックを抑えている患者の方もいらっしゃいます。
しかし、実際にはチックを完全に抑えることは難しく、患者は多くの悩みを抱えています。
・周囲を驚かせてしまったり、怪訝な目で見られることに対する不安
・睡眠中も動き続けるため疲れが取れない
・適切な就職先が紹介されない
(トゥレット症は身体障害と精神障害の間のような症状を持つが、区分は発達障害で精神障害に分類されるため)
といった悩みがあります。
また、強迫症・強迫性障害や、注意欠如・多動症、注意欠如・多動性障害(ADHD)などの併存症がよく見られ、睡眠障害,学習障害,自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害,不安,抑うつ傾向,怒り発作などを引き起こすこともあります。
現在の治療法としては、
- 心理教育および環境調整
- 薬物療法
- 行動療法
- 外科治療
の4つがあります。
この中でも、私たちは1の環境調整に貢献することが出来ると思います!
街中でもチックを発症している方を時々見かけますが、これは本人の意思とは関係なく、止めたくても止めるのが難しい症状であるという認識を私たちは持っておくことが大切です。
私が住むマンションにトゥレット症の方がいたのですが、最初は急にエレベーターで叫んでおられたので、びっくりしたのを覚えています。
しかしそのような症状を理解すると、驚いて振り返ったりすることは無くなりました。
このように、トゥレット症の方の悩みの1つである周囲の視線による不安は、私たちの意識次第で軽減できると思います。
私たちが症状への理解を深め、受け入れることが大切です♫
トゥレット症患者が社会生活を営みやすい環境調整に貢献しませんか(^^)
【参考文献】(2023/08/25閲覧)
・難病情報センター、“神経疾患分野|トゥレット症候群”
https://www.nanbyou.or.jp/entry/856
・厚生労働科学研究成果データベース、“服薬開始の誘因となるチック症状”
https://mhlw-grants.niph.go.jp/system/files/2009/093091/200929013A/200929013A0007.pdf
・アソウ・ヒューマニーセンター、“トゥレット症候群とは?”
https://challenged.ahc-net.co.jp/library/tourette_syndrome/
スタッフが投稿しました。
ご意見ご感想、お待ちしております。
なお、入塾に関するお問合せはメールフォーム又はお電話のご利用をお願いいたします。